2-2 35年ローンはやばい?将来破綻しないための返済戦略

「35年ローンはやばい?」という問いは、将来の家計に不安を抱える多くの方が直面するテーマです。実際に「やばい」かどうかは、収入の安定性、家計管理力、ライフプランの明確さによって大きく変わります。

以下では、建築士・FP・簿記の視点から、「35年ローンのリスクと対策」を解説し、将来破綻しないための返済戦略を具体的に提示します。


🔍 そもそも「35年ローンはやばい」と言われる理由

理由解説
🔻返済期間が長い利息負担が大きくなる。元本の減りが遅い。
🧓老後にかぶる60代〜70代でもローン返済が続く可能性。
📉ライフイベントリスク教育費、介護、病気・失職などの突発的支出に弱い。
🔁金利変動リスク変動金利の場合、将来的な金利上昇で返済額増加の可能性。

✅ 35年ローンでも破綻しないための5つの返済戦略

1. 【シミュレーション】は「収入減」も含めて

  • 現在の収入で安心しても意味がない。
  • 育休・転職・早期退職・副業収入の変動も想定して、「年収の7割」でシミュレーションするのが現実的。

2. 【繰上返済】は「タイミング」と「優先順位」がカギ

  • 教育費のかからない時期(子どもが小さいうち)に集中して繰上返済。
  • 利息軽減型を選ぶと効率的。
  • ただし、老後資金を先に確保するのが先決(iDeCo・NISAを先行)。

3. 【固定 vs 変動】は「金利上昇耐性」で選ぶ

  • 固定:支出が安定するが、当初金利が高め。
  • 変動:当初の金利は低いが、将来のリスクあり。
  • 筆者のFP的見解 → 「変動を選ぶなら、金利2〜3%でも返せるか?」をチェック

4. 【ローン返済額】は「家賃と比較」で油断しない

  • 「今の家賃より安いから大丈夫」は落とし穴。
  • 家を買うと、固定資産税・修繕費・火災保険もかかる。
  • 月々返済+これらのコストで 「手取り月収の25〜30%以内」に抑えるのが鉄則。

5. 【共働き前提】に頼らない

  • ペアローンや収入合算で借りすぎるのは危険。
  • どちらか1人でも返済可能な金額でプラン設計すべき。

🎯 賢い選択肢:こんな人は35年ローンでも問題なし!

✅ 年齢が若く、キャリアアップの見込みがある
✅ 家計簿をつけて管理できている
✅ 緊急資金(生活費6ヶ月分)をすでに確保している
✅ 老後資金の積立も同時進行している(iDeCo/NISA活用)
✅ 教育費と住宅費のピークが重ならない設計になっている


📌 最後に:年数よりも「設計力」が命

35年ローン=危険、とは限りません。
むしろ「家計のキャッシュフロー設計が甘いこと」が破綻の原因になります。